マガジンのカバー画像

ビジネス法務

24
「ビジネス法務」は1998年に中央経済社が創刊した企業法務の専門誌です。 創刊以来、机上の議論に終始せず、常に実務・実学の視点を取り入れた誌面づくりを重視し、企業法務の発展と共に…
運営しているクリエイター

#留学

ニューヨーク大学|【連載】Study Abroad Journal—留学体験記—(第6回・終)

私は、2021年8月から22年5月まで、ニューヨーク大学(以下「NYU」といいます)のロースクールでLL.M.留学をしていました。 私は、弁護士登録以降、訴訟・調停、事業再生・倒産などの紛争解決を中心業務としていました。特に留学前の数年間に海外案件が多くなり、海外案件特有の複雑さ・円滑に案件を進めるうえでの難しさを感じ、LL.M.留学を決意しました。 留学先を決めた理由私は、世界のビジネス・経済の中心地であるニューヨーク(以下「NY」といいます)での留学を重視しました。特に

ハーバード大学|【連載】Study Abroad Journal—留学体験記—(第5回)

はじめに私は、ハーバード大学スクール・オブ・パブリックヘルス(以下「HSPH」といいます)の医療政策専攻の修士課程(MPH:Master of Public Health)に留学し、2023年5月に修了しました。留学前は6年半ほど企業法務に従事しており、特に労働法やヘルスケア、訴訟等のさまざまな案件に従事していました。パブリックヘルス自体聞き慣れない言葉だと思いますので、本稿を通じて少しでもパブリックヘルスやHSPHへの留学についてイメージを持っていただけるのであれば大変嬉

バージニア大学|【連載】Study Abroad Journal—留学体験記—(第4回)

私は、弁護士登録以来、アセットマネジメントやキャピタルマーケッツを中心とするファイナンスと、国際課税を含む税務を扱っており、2022年7月からバージニア大学ロースクールのLL.M.コースに留学しています。 留学先を決めた理由ファイナンスと税務の専門性を磨くため、これら双方の分野で授業や教授陣が充実している大学として、バージニア大学を選びました。バージニア大学は、独立宣言を起草した第3代大統領トマス・ジェファーソンが設立した大学で、伝統的には公法分野(憲法、国際法、税法など)

シカゴ大学|【連載】Study Abroad Journal—留学体験記—(第3回)

私は、オバマ元大統領が教鞭をとっていたことでも知られる、シカゴ大学のロースクールで、2021年9月~2022年6月までLL.M.留学をしていました。 少人数ならではの親密な交流私は、教職員や他の学生と交流する機会が多い学校に行きたいと思っていたため、留学先として、学生の数が少ないことを特に重視していました。 シカゴ大学ロースクールの学生全体約630人のうち、LL.M.の学生は70人~80人です。そして、私が通っていた年のLL.M.には29カ国から78人が参加していたところ、

スタンフォード大学|【連載】Study Abroad Journal—留学体験記—(第2回)

留学のきっかけ私は、2016年12月に弁護士登録をしてから、森・濱田松本法律事務所に所属し、エネルギーファイナンス・証券化・金融規制の分野を中心に業務を行って参りました。エネルギー案件の研鑽をより積む目的で、19年7月から2年間、日本政策投資銀行に出向し、多様なエネルギー案件に関与する機会に恵まれました。 エネルギー案件に取り組む中で、日本のエネルギー法制の複雑さや変化のダイナミクス、その影響の大きさを痛感し、エネルギー法制、およびエネルギー法制の基礎となる環境政策について

ジョージタウン大学|【連載】Study Abroad Journal—留学体験記—(第1回)

私は2022年7月から、Georgetown University Law CenterのNational and Global Health Law LL.M.に留学しています。 留学先を決めた理由留学先を決めるにあたり、私は業務との関連性を重視しました。日本にいた頃は訴訟・紛争解決案件に加えて薬事・医事規制を中心としたヘルスケア案件を扱っていたため、留学にあたり、米国のFood and Drug Lawを中心としたHealth lawを深く学びたいと考えていました。