『テキスト財務管理論〈第6版〉』|書籍紹介
財務管理論の基礎を学ぶ
財務管理論を初めて学ぶ人のために基本的な知識と考え方を解説した入門書。財務の基礎を学びたい社会人にも好適。情報、環境、SDGs等最近の重要テーマを加えた新版です。
編者 鳥居 陽介 氏 からのメッセージ
財務管理とは、企業がどこから資金を調達し、その資金をどのように運用するかを検討するものです。そのため、『テキスト財務管理論』と聞くと、みなさんは借入金や社債、株式といった資金調達方法についての解説書である、とイメージされるかもしれません。もちろん、それらの基礎について解説している講もありますが、本書が主に取り扱っている上場大企業においては、利益剰余金(内部留保)が過去最高を更新していることから分かるように、資金調達の側面よりも、資金をどのように運用し利益をあげていくか、という側面を検討することが重要になっています。
(当然のことながら、上場大企業であっても、例えば新型コロナウイルス感染拡大の影響で打撃を受けた業界・企業にとっては、資金調達は重要な課題です)
さらに、近年では「利益のあげ方」にも十分な配慮が求められています。環境汚染や貧困・格差問題などを引き起こすことにつながるような方法であげた利益では、社会的に批判され、年金基金といった機関投資家の投資対象から除外されることも起こっています。「財務管理論」のテキストとしてはユニークな構成とも言えますが、このような変化を念頭に置いた新しい時代にふさわしい構成にチャレンジしている点が、本書の特徴です。