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【会計】グローバル・ミニマム課税対応の一律適用へ─ASBJ、税効果会計専門委

去る1月26日、企業会計基準委員会は第83回税効果会計専門委員会を開催した。
グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応について、第494回親委員会(2023年2月10日号(No.1668)情報ダイジェスト参照)に引き続き議論された。
2023年3月決算に向けた短期的な対応となることから、会計基準の改正ではなく実務対応報告の公表により特例的な取扱いを定めるとしている。

■グローバル・ミニマム課税対応の決算への影響

グローバル・ミニマム課税に関する法人税法の改正が2023年3月31日までに成立した場合、税効果適用指針44項に従い、改正法人税法の成立日以後に決算日を迎える企業の財務諸表において、グローバル・ミニマム課税制度の適用を前提とした税効果会計を適用すべきか検討を行う必要がある。
税効果会計を適用するとした場合、国別実効税率の見積計算など、企業グループからの情報収集も含めた財務諸表作成者の実務負担が大きくなる。適用の検討には一定の期間を要するため、2023年3月決算への影響を鑑みて、実務対応報告により特例的な取扱いを設けるとの案が事務局から示された。

■特例的な取扱いの内容

⑴対象

令和5年度税制改正大綱において、グローバル・ミニマム課税制度の適用は2024年4月1日以後開始する事業年度からとされており、その対象は、決算日においてグローバル・ミニマム課税制度の施行日以後その適用が見込まれる企業となると考えられる。

⑵選択適用か一律適用か

実務対応報告は、税効果会計を適用すべきか明らかになるまでの特例として検討されている。当初は選択適用が想定されていたが、公開草案では第494回親委員会の議論を踏まえ、税効果適用指針44項の定めにかかわらず、特例的な取扱いについては一律に適用するとの案が示された。

⑶開示

特例的な取扱いの開示については、IASBが公表しているIAS12号「法人所得税」改正の公開草案において、当税制の適用から生じる上乗せ税額に係る一定事項の開示を求める提案がなされているが、実務対応報告では追加的な開示は求めないという見解が示された。

これに対し専門委員からは、適用範囲への対応に賛意が示される一方、「開示について現行の取扱いで十分か」、「在外子会社の決算に間に合わない場合どうするのか」、「過年度税金の取扱いを定める必要はあるのか」といった意見が聞かれた。

■今後の予定

実務対応報告「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」は2月8日に公表され、3月3日までの意見募集を経て3月末までに最終化される予定。


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