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【会計】提出コメント案の内容固まる─SSBJ

去る7月21日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は第2回会合を開催した。第1回会合(2022年8月1日号(No.1651)情報ダイジェスト参照)に引き続き、IFRS S1号(以下、「S1基準案」という)とIFRS S2号(以下、「S2基準案」という)に対するコメント文案について審議が行われた。

■S1基準案(新たに議論された論点)

⑴ 複数事業を営む企業の報告

事務局は、子会社および関連会社数が極めて多く、該当する産業も相当数にのぼり、サステナビリティ関連財務情報の開示に著しい負担を伴う場合の対応の1つとして次を考えている。

実際に集計対象とする企業の範囲については、集計方針及び集計に含めていない企業の範囲について説明することを条件として、サステナビリティ関連のリスク及び機会ごとに重要性のある影響(material impact)がある親会社、子会社及び関連会社の範囲を決定し、それらについての情報のみを集計することを容認する。当該容認規定を適用した企業は、産業別開示において、企業が決定した範囲における親会社、子会社及び関連会社に関連する産業の開示トピックを参照することを要求する。

委員からは「S1基準案の50項および54項で読める内容であり、言及しなくてもよい」との意見が複数聞かれ、事務局は「アウトリーチ等で『重要性の判断が難しい』との意見を得たため追記した。検討する」と回答した。

⑵ 法域ごとの判断

文案では、報告企業については各法域の諸制度に幅広く関連するため、「同時」の報告および「同一期間」の報告について、原則としてそれらを要求することには同意するものの、それぞれ例外を認めるべきであり、どのように原則と例外を組み合わせるかについては各法域において判断すべきとされている。
委員からは「記載の意図は」との質問があり、事務局は「世界中の各法域が採用できるようにするため重要な論点と考え追記した」と回答した。

■S2基準案

報酬について、文案では、TCFDが2021年に実施した公開協議の結果、相対的に有用性が低いと投資者が回答していることを踏まえ、任意開示項目とすることが適切との意見が聞かれているため、気候と関連づけて報酬の開示を要求する必要性は必ずしもないとの考えが示されている。
委員からは「さまざまな局面で報酬の開示の重要性は認識されている。このような記載はしなくてもよいのでは」、「サステナビリティの考慮すべき事項と役員報酬の関係性は、今非常に注目されている。投資家等のニーズを踏まえ、積極的に開示を促すべき」との意見が聞かれ、事務局は「取扱いについて検討する」と回答した。

若干の積み残しはあるものの、コメント文案全体については、委員全員より承認が得られた。最終的な調整を終えたうえで期日までに提出される。


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