今から始める投資・資産運用 7つの分類と3つの基準|『税務弘報』2023年1月号インタビュー「税理士が知っておきたい資産運用」
大和総研の金融調査部で、金融と経済にまたがる領域のリサーチをしている長内智さんにインタビュー。
投資をはじめるための第一歩から金融の具体的な知識まで伺いました。
本記事では、資産運用を始めるために知っておきたい7分類と3基準をご紹介します。
7つの分類と3つの基準
資産運用の種類
区分の仕方によって数は様々ですが、今回は7つに分類してご紹介します。
預金
投資信託
債券(国債・社債)
株式投資
FX(為替の取引)
不動産投資(実物投資/証券投資・REIT)
商品投資(国際商品市況の商品に投資するもの)
資産運用方法の選び方
大きく、3つの基準で考えます。
商品性がわかりやすいかどうか
リスクの高さ
必要な投資金額
リスクはあくまでも相対的な基準になりますが、重要な視点です。
投資金額についても、少額からできるものが向いているかどうか、人によって基準が異なりますね。
「貯蓄から資産形成へ」ポイント解説
今回は資産運用を7つに分類しましたけれども、その「預金」以外の6つに資産を分散して、資産形成していくというのが、一番簡単な整理です。
預金も投資の一種と捉えることができますが、預金は銀行を介した間接的な投資で、リスクが低い分、マージンが大きく取られることになります。
ですからここでは、預金以外の資産運用方法をご提案しています。
資産運用の「入口」はどこ?
現在であれば、投資信託を勧めるケースが多いです。
政府は、「貯蓄から投資へ」「貯蓄から資産形成へ」という標語のなかで、それを推進するために、優遇措置を出しています。
例えば、一般NISAやつみたてNISAですね。つみたてNISAは、政府が指定した商品にのみ投資できる株式型投資信託で、始める若者が急増しています。
ですから、初心者の方が始める「入口」としては、政府の優遇措置を活用することをお勧めします。
ある程度の金融知識をお持ちの方でしたら、年間の枠が大きい一般NISAを始めてみてはいかがでしょうか。
もっと読みたい方は!
2023年2月号からは長内さんの連載「深読み証券投資の羅針盤」がスタート。この機会に定期購読もご検討ください!
登壇者紹介
長内 智(おさない・さとし)
㈱大和総研 金融調査部 主任研究員
2006年早稲田大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、大和総研入社(金融資本市場担当)。08〜10年大和証券に出向(海外金融市場担当)。12〜14年に内閣府参事官補佐として経済財政白書の執筆、月例経済報告などを担当。14年大和総研に帰任(日本経済担当)、18年より現職。日本証券アナリスト、CFP®認定者。