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やる気がでる勉強法の「名言」(その1)|#編集者がやってみた〈資格試験/モチベ編〉

リスキリングとは言うけれど

最近、「リスキリング」という言葉をよく聞きます。東洋経済、プレジデント、ダイヤモンド等の雑誌でも、リスキリングの特集や資格特集がよく組まれます。売れ行きが良いそうです。
それだけ、今は「このままでは生きていけない」という危機感が強いのだと思います。年金も今は65歳からですが、上方修正されるでしょうし、人生100年時代と考えると50代でもまだ折り返しです。

かといって、家族がいれば、リスクを負う生き方もなかなか難しいと思います。「リスキリング」なら、本当はMBAや大学院、海外留学に憧れますが、物価高ですし、円安ですし、子どもにお金が流れていくのでそれどころではありません。

そうなると、自然と「資格の勉強でもしておこう」となります。宅建士や行政書士の受験者が増えているというのはその表れかと思います。
しかし、社会人が「本気出して」勉強に取り組むって大変なんですよね…。

そこで、これまでの担当書籍から、社会人が勉強するにあたり「やる気がでそうな言葉」「奮起する言葉」をピックアップします。

「編集者」の紹介

本題に入る前に、この記事を書いている私のことを少し。中央経済社で資格書の編集を担当しています。宅建書籍を開発しながら宅建試験に合格したことがきっかけとなり、この記事を書いています。

社会人奮起せよ!?やる気がでる「名言」まとめてみた

これまで編集してきた勉強本を走馬灯のように振り返りながら、社会人が資格試験で自らを奮い立たせるために使えそうな「名言」をまとめてみました。編集子自身も、宅建受験の際には、折に触れこれら「名言」を思い返してモチベーションを維持していました。
やる気がない時に、気休めとしてお読みいただけますと幸いです。

ちなみに、ピックアップした著者の言葉や勉強法は、編集子の独断と偏見で切り取ったものです。著者の意図と異なる部分があるかもしれません。興味を持たれた方は、ぜひ、書籍をお読みいただけますと幸いです。

01 「勉強は机の前に座ってするもの」は思い込みである

綾部貴淑・スタディング 監修『学習マップなら!中小企業診断士に超速合格できる本』
この本は、私が書籍編集部に異動して初めて作った勉強本です。2022年12月時点で改訂改題4回目で、10年にわたり売れている書籍です。今では、玉木宏氏がCMをし、上場企業であるスタディングですが、当時は通勤講座という名称で、まだまだ小さな会社でした。
スタディングは、スマホやパソコンでいつでも勉強できる通信講座です。私も使ってみましたが、スタディングの講座は、机の前に座らなくても、電車でもトイレでもふとんの中でもどこでも勉強ができる便利なツールです。社会人は「机の前の座る時間がない」と言い訳しがちですが、それはもう通用しない便利な時代になっているということです(ただ、ふとんの中で勉強すると眠気に襲われます…)。


02 資格試験に頭のよさはいらない

株式会社リサ・ファクトリー 著『脱ど根性!社労士試験スマート合格法』
「1度聞いて、覚えられるような天才は、社労士試験を受けないので安心してください」「頭が悪いから覚えられないと言っている人は、暗記の繰り返しの作業をしていない」「合否を分けるのは、出題されるところを覚える作業をどれだけしたか」という文脈で出てくる言葉です。
これは社労士試験に限らず、他の試験でも言えることかと。結局、嫌になるくらい繰り返さないと頭に入らないんですよね…。そこが資格試験のつらいところですが。

03 大学受験の基礎学力と(資格試験は)関係ない

吉岡のん 著『税理士試験この勉強法がすごい!』
資格試験は、小さい頃から積み重ねがものを言う大学受験とは違う、という文脈で出てきます。税理士試験では、「東大卒でも高卒でも、皆同じ会計知識ゼロからのスタート」という話です。
たしかに、漫画「2月の勝者」(小学館)がドラマ化されて話題にもなりましたが、中学受験経験者が大学受験において有利…ということは否定できません。勉強習慣・勉強方法、勉強耐性という点ではその後もアドバンテージがありますが、知識ゼロからスタートするというのは皆同じ。資格試験においては受験者全員が新しいことを学ぶので、その通りかなと思います。


04 学歴コンプレックスこそバネ

吉野勲 著・資格スクエア 監修『司法試験予備試験一発突破ナビ』
「この本を読んで、予備試験を受けた」「読んでから〇年後に受かった」など、長期スパンでの反響があった書籍です。司法試験は、サピックスからのたたき上げ東大卒の「受験ウォリアー」と戦わなければいけないけれど、腹を括ってコンプレックスをバネに本気を出せ!と言う文脈で出てくる言葉です。
この名言と同じ節に、年齢に関する記述もあります。

「自分は挑戦するには歳をとりすぎた」と言いますが、たしかに、公務員試験のように年齢制限があったり、スポーツ選手のように肉体的な限界に直面したりというような外的要因の場合は仕方ありません。しかし、そうではなくて、「やろうと思うけれども挑戦しない」という理由として年齢が持ち出せる場合は、年齢は単なる内的要因にすぎず…体力も記憶力も年齢も関係なく元々個人差が大きいものなので、あまり説得力はないと思います。

吉野勲 著・資格スクエア 監修『司法試験予備試験一発突破ナビ』98頁。

やはり、やる気が出る本ですね。

05 オンリーワンよりナンバーワンという意識

小松詩織 著『小松詩織が教える司法試験・予備試験合格のベストプラクティス』
桜蔭→東大という、上記04でいうところの「受験ウォリアー」トップオブトップの小松詩織氏です。日本テレビ「頭脳王」にも出演されていました。
まさに才色兼備の小松氏ですが、書籍を読むと、常に自分を客観化して努力を重ねていることがわかります。「オンリーワンよりナンバーワンという意識」は、「自分なりに頑張っているオンリーワン」では、試験に合格できないという文脈で出てきた言葉です。

受験生全体のうち、自分はどのくらいの立ち位置なのか、合格ラインに立てているのかということを客観的に知って、1位を目指す気持ちで戦略的に勉強する必要がある

小松詩織 著『小松詩織が教える司法試験・予備試験合格のベストプラクティス』128頁。

年齢を重ねるほど、自分に甘くなりがちですから、自分に厳しい小松氏の言葉を心に留めておきましょう。

06 受かる人は1人で勉強する

鬼頭政人 著『新・司法試験予備試験に独学合格する方法』
こちらも、開成→東大という「受験ウォリアー」の鬼頭政人氏です。

自学自習をしっかりやれば、どの予備校であっても合格に辿り着けますし、逆に、しっかり自学自習をしなければ、どの予備校に通ってもお金の無駄です。

鬼頭政人 著『新・司法試験予備試験に独学合格する方法』ⅳ頁。

まさにその通りですね。司法試験に限らず、資格試験合格には、結局、1人で勉強することが不可欠です。どんなに先生の授業が素晴らしくても、自分で過去問を解いて、テキストを確認するという作業なしには合格はできないのです。

07 専門学校渡り鳥になるな

宮口聡 著『働きながら一発合格!弁理士試験究極の攻略法』

いろいろと通って何がわかるかというと、「いろんな専門学校があるんだな。いろんな考え方があるんだな。いろんな教え方があるんだな」ということです。それ以上でも、それ以下でもありません。

宮口聡 著『働きながら一発合格!弁理士試験究極の攻略法』25頁。

専門学校に頼りきりの他力本願では合格できません。社会人の勉強は全てが自己責任・自分次第です。


名言とともに資格取得へ進もう!

さて、今回は7つの名言をご紹介しました。
資格取得を目指す皆さんの拠り所になれば嬉しいです。

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