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宅建書籍を開発しながら宅建試験に合格した話|#編集者がやってみた〈宅建受験/テキスト編〉

宅建くらい、の罠

中央経済社で資格書を担当している編集者です。3回かけて令和4年の宅建試験に合格しました。宅建テキストの編集をしているとはいえ、自分で受けるとなると、想像の何倍も大変でした。

合格者のTwitter投稿で「宅建に合格したと友人に報告したら、「私も受けてみようかな」と軽く言われてイラっとした」という趣旨のものを見ましたが、共感します。
合格率が15%と高めで、「自分だって本気出してやれば受かる」と軽く思われがちな試験です。

しかし、社会人が「本気出す」ことの難しさときたら!!
仕事や家庭に忙しく、いくらでも言い訳ができます。
そして、「まだ本気出してない」まま、試験日を迎えがちです。

毎日勉強時間を確保して、コツコツと積み重ねる…これが難しくて2回落ちました。夏以降ぐらいに焦りだし、直前期には必死に勉強するんですが、間に合わなかったんです。

合格体験記を書こうと筆を執ったのですが、振り返ると、「合格した年は2月から勉強を開始、夏以降は朝4時起きで勉強した」「週末も子どもにYouTube見せつつ勉強した」という「チョー勉強した!」だけの話になってしまいます。
そこで、私は宅建書籍を開発するという特殊なミッションもあって(他の事情もありましたが)受験したので、今回は、そのことについて書きたいと思います。

吉野哲慎 著『宅建士出るとこ集中プログラム』の話

さて、私は自分が編集担当をしている同書をメインテキストに勉強しました。

※2023年版は2023年2月頃~刊行予定。

この書籍を手に取った皆さんが思うギモンがあると思います。

「他の宅建テキストに比べて薄いけれど大丈夫?」

大丈夫です! 『出るとこ』は薄いですが、合格に必要十分な内容が収録されていると思います。過去問を繰り返すとわかりますが、重要な過去問のほとんどは、本書に網羅されています(改めて吉野先生の精緻な原稿作成に敬服です!)。

宅建試験では、過去問とテキストを往復して、「テキストのこの辺に書いてあった」と思い出せるくらいまで仕上げる必要があります。コンパクトで持ち運びも可能なので、常に持ち歩いていました。逆に、厚いテキストだと厳しいですよね…。

吉野先生は本書を使ったYouTubeの授業を無料でも提供してくださっていますので必見です。画面を通してもさわやか&プロフェッショナルで素敵な先生ですよ!

宮嵜晋矢 著『宅建みやざき塾の宅建士2択でチェック!』の話

宅建試験を初めて受けた時、ボーダーラインにぎりぎり届かない点数でした。試験中、最後の見直しで、「やっぱりこれ違うかな」と解答を2つくらい変えてしまったのが、命取りとなりました。よくある話です。
宅建試験は4択なので、2択までは自信を持って解答できるけれども、最後の2択で迷うことが多いのです。他の受験生に聞いてもそうだったので、そこから着想を得て作ったのが『宅建みやざき塾の宅建士2択でチェック!』です。

※2023年版は4月頃~刊行予定。

宅建みやざき塾の宮嵜先生が、宅建試験を分析して、「みんなが誤る2択」を抽出しています。覚えやすく工夫された、宅建みやざき塾の図表やイラストもそのまま使っています。
問題集ではあるのですが、テキストでもあるんですよね。語呂合わせが登場したり、先生の動画に飛べたりと、楽しく学習を進められます。
本書のイラストは、試験の最中に「『2択』のあの辺に書いてあった…」と思い出す手がかりとなりました。

宮嵜先生の授業は、身振り手振りとにかく楽しい!
「一度聞いたら忘れられない」インパクトがある面白い話がいっぱい出てきます(関係ない時でもよく思い出して、フフッとなります)。今、YouTubeとの連動を強化して、さらにパワーアップすべく改訂作業中です。どうぞお楽しみに!

宅建御三家 著『宅建士リベンジ合格BOOK』の話

宅建試験受験に向けてアドバイスを求めると、「過去問を覚えれば受かるよ」と過去の合格者から言われた方は多いのではないしょうか。
ただ、「宅地建物取引主任者」から「宅地建物取引士」と「士業」になり、出題傾向が変わったとも言われています。最近は、単純に過去問を暗記するだけでは合格できない試験になっています。
そうだとすると、どのように勉強したらよいのでしょうか?
そこから端を発して開発した書籍が『宅建士リベンジ合格BOOK』です。

8人の豪華執筆陣が、勉強法や宅建試験後の気持ちの切り替え等についてアドバイスをしています。
サクサク読み進められる気軽な一冊ですが、絶対に次年度の合格に役立ちます。

吉野哲慎 著『宅建士出るとこ10分ドリル』の話

宅建試験では、過去問がそのまま出ることはありません。同じ内容でも、当然聞き方を変えてくるわけです。それに対応できず、頭が真っ白になってしまい、落ち着けばわかること・知っているはずなのに思い出せないことで失点しまうこと、ありませんか?
私がまさにそれでした。
「本試験で初見の問題に対応できる実力、リーガルマインドが身につく問題集が欲しい!」と思い、吉野先生にご相談したことが、「10分ドリル」の開発につながりました。

※2023年版は2月~刊行予定。

本書は、毎日勉強することを習慣化するのにも役立ちました(平日お昼休みのノルマを設定していました)。
本書は、穴埋め⇒間違い探し⇒過去問と3段階で進むのですが…。
まず、それまでに2度、試験に向けた勉強をしてきたのに、「穴埋め」が全くできなかったことには驚きました…。
さらに、「間違い探し」では、間違いがあるとわかっているのに見つからないという状態でした。「よくテキストを読まずに間違った理解をしていることが多い」という自分の弱点にも気がつきました。
過去問については、失踪宣告や美術品など他資格試験のような問題が出てくる民法などの傾向も踏まえ、2023年版は、他資格試験問題も掲載する方向で吉野先生がご執筆されているとのことです!
ぜひ日々の学習にご活用ください。

今回ご紹介する宅建書籍は以上です。
いずれは、本腰を入れた2月から夏にかけての学習記録なんかも紹介できたらと思います。

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