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2年後の自分の映像化を学ぶ|【連載】アルバイトから学ぶ仕事入門 第8回

学生のみなさんがキャリアパスを描くときにきっと役立つ書籍『アルバイトから学ぶ仕事入門 第2版』。執筆代表の佐野薫先生によるnote連載です。第7回はこちら

今回は『アルバイトから学ぶ仕事入門 第2版』の16章~19章を紹介します。本書は大きく5部に分類していて、16章~19章は第Ⅴ部に該当します。

自分の未来を映像化する

16章~19章では、自分の未来を映像化する、について扱います。あまりピーンとこないかもしれません。そこで“映像化”のメリットを2つ取り上げたいと思います。

映像化するメリットその1

映像化のメリットの1つ目は、志望動機に使用できる、ということです。
大学生を相手にする仕事をしている以上、大学生が就職活動で苦しんでいる場面を何度もみています。その中でダントツに苦戦しているのは「志望動機をどう作成したら良いか」です。
確かに自己PRにも苦戦しますが、結局は自分を振り返ればなんとかなっている印象があります。しかし、志望動機は「その会社で働いたことがない」ため、どのように書いてよいかわかりません。つまり学生が悩むのは「入社後、何をしたいのか」というイメージができないことなのです。
ゆえに、映像化が出来るようになると、志望動機を作成しやすくなるのです。

「巻き戻す」

映像化するメリットその2

映像化のメリットの2つ目は、目標が定まる、ということです。
例えば2年後の自分のイメージができると、どんな人間・どんな環境で働いていたいかなど、将来の目標が見えてきます。それを“逆算する”ことで、その目標に行きつくまでのシナリオ(行動スケジュール)がイメージできます。
例として、経理の仕事を将来やっているとイメージできているとします。経理の仕事をやっていれば、会社の成績表(財務諸表)を作成することに関わっているかもしれません。そうなると簿記の資格を持っていたほうが良いと気がつきます。簿記の資格を取るために、本屋に行ったり、資格の学校へ行ったりなどを検討するかもしれません。
このように、実際にどのような行動(勉強)をとるかを選択できるのです。

「些細なことにも疑問を持つ」

「2年後の映像化」のためのキーワード

本書では「あまり先のことでは映像化しづらい」と考えて「2年後の自分の映像化」を扱っています。どのように映像化をすればよいのかは、詳しくは本書の18章~19章をご覧ください。そして2年後(卒業後)を見据えてどのように学生生活を送るべきか、また自分がやっているアルバイトについてどうしたらよいか、を16章と17章で扱っています。
そしてキーワードは「リアリティショック」、「計画された偶然性」、「目標型と展開型」です。是非こちらも確認してください。

2年後の映像化ができても、思いがけないことで立ち止まったり、逆に2年後の映像の実現を加速させるような出来事に出会ったりするかもしれません。その場合、2年後の映像を実現させる方向へ進んでいるかどうか、確認作業や軌道修正を繰り返しながら、2年後の映像が実現できるように頑張ってほしいと思います。

【講義動画】

今回取り上げた範囲をまとめた動画を公開しています。本書の16章~19章を読んだ後に、確認してみると、さらに理解が深まると思います。

自分の学生生活をどのように過ごすか

自分の未来を映像化しよう

今回はここまでです。では、次回のnoteもよろしくお願いいたします。


【教員向け】講義用資料のダウンロードはこちらから

教員・講師向けの講義用スライドと、配付資料(受講生記入用)を配布しています(クリックでダウンロード)。
なお、本データは、本書を教科書として採用いただいている教員・講師向けのものとなります。そのため、圧縮ファイルを解凍するためには、パスワードの入力が必要です。
本データをお使いになりたい場合は、お手数ですが、ご氏名とご所属、ご連絡先電話番号を明記のうえ、以下のアドレスまでご連絡ください。確認次第、パスワードを発行させていただきます。

中央経済社 『アルバイトから学ぶ仕事入門』担当 宛
info@chuokeizai.co.jp

著者略歴

佐野 薫(さの・かおる)
大阪学院大学経済学部准教授
研究活動の傍ら、就職活動で苦労した一人として「大学生が大学でどんなことを学んで欲しいか」を考えています。そして私の伝えることが「数ある選択肢のひとつとして、役立ってほしい」と思いながら、大学で教壇に立っています。

バックナンバー

第1回 論理と実践で働き方を学ぶ
第2回 コンビニアルバイトから学ぶ
第3回 アルバイトから見る働き方・賃金決定の仕組み
第4回 税金について学ぶ
第5回 企業の成績表について学ぶ
第6回 働く意欲について学ぶ
第7回 人間関係について学ぶ


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